Web3プロジェクトが展開するビジネスモデルの多くは、DeFiやGameFi、ハイパーAPYのステーキングやファーミング、P2E（Play-to-Earn）やT2E（Tap-to-Earn）など、投資家に対して魅力的な錬金術を提供することに焦点を当てています。また、NFT×権利収入やNFT×ステーキングを組み合わせた仕組みは、投資家の興味を引く要素として機能しています。
しかし、これらのプロジェクトは、ユーザー（消費者）を対象としておらず、投資家のみをターゲットにしたビジネスです。これは、株式会社の経営方針とは大きく異なるアプローチです。通常の市場では、企業の利益は消費者の支出によって成り立ちますが、投資家しか存在しない市場では、利益を得るためには必ず誰か（投資家）が損失を被る構造から脱却できません。企業や投資家の利益の原資となる消費者の支出が存在しないからです。
誰かの利益を誰かの損失でカバーする。これはゼロサムゲームの理論に基づきますが、Web3の世界ではさらに複雑なマイナスサムゲームが展開されます。投資家だけならゼロサムゲームが成り立つので、他の投資家を出し抜けば利益を上げることも可能ですが、この市場にはプロジェクトの運営者も参加します。運営者は、市場において圧倒的に有利な立場にあり、一般投資家が負うリスクは極限まで増大します。
プロジェクトが存続する限り、運営者は利益を確保しなければなりません。通常企業は、商品やサービスなど様々なプロダクトを消費者へ提供し利益を得ます。しかし、前段の通りweb3プロジェクトは消費者をカバーしていないので、プロジェクト存続の原資を投資家から調達するしか合理的選択肢がなく、投資家に損失を誘発することは不可避です。これがマイナスサムゲームが避けられない要因です。
上の動画はトークンの構造的なリスクを解説しています。簡易版ですので、より詳しく理解されたい方は完全版（下）をご視聴くださいませ。
暗号資産への投資を検討されている方は、表面的な魅力に惑わされず、市場やトークンの構造的リスクを理解することが重要です。有名な投資系インフルエンサーであっても、これらのリスクは理解しておりません。私をフォローし、クリプト市場の真実を少しずつ学びましょう。知識を持つことが、賢明な投資の第一歩です。
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